ボトックス注射

ボトックス注射は今や美容の治療として一般的になっており、治療を受けたことのない人も名前は聞かれたことがあると思います。
今回はボトックス注射のご紹介をします。

*注射の成分:A型ボツリヌス毒素      
毒素、と言うと恐ろしい気がしますが、もちろん治療に使う物ですから心配ありません。この毒素は神経伝達物質をブロックし、筋肉の収縮を止める作用があります。表情筋に注射して過剰な動きを止めて筋肉が伸びることでシワものばす、という理屈です。

筋肉の動きを止める作用は3〜4ヶ月で切れてしまいますが、実際には半年〜1年に一度の治療を継続して続けて行くと見事に若返ります。

実際の写真は5年前に治療を開始する前の写真です。

いわゆる「カラスの足跡」と呼ばれる、まぶたの周囲にある眼輪筋が過剰収縮して出来るシワです。


赤い印の部分に注射します。通常片方3〜4カ所注射します。量は0.1cc(2.5単位)とごく微量です。

この患者さんは1年ごとに3回治療を行い、最後に注射してから2年経過した時点で来院されました。
2年間全く注射はしていないのに明らかに治療前よりシワがなく、若返っておられました。

このことから、注射の筋肉の動きを抑制する効果は3〜4ヶ月と言われていますが、年に1回の注射でもそれを継続して行けばかなり若返りが計れる、ということが分かります。ただし、すべての人がこの様には行かないかもしれませんが、確実に若返りができる優れた治療といえると思います。