2009-01-01から1年間の記事一覧

イチゴ状血管腫

小児の赤あざの一種にイチゴ状血管腫というものがあります。生後直後に赤い斑点として発生して、徐々に赤みが強くなり膨らんできます。 このイチゴ状血管腫にタイプがいくつかあります。 小さくて膨らみがあまり無いものから、膨らみの強いものまで様々です…

がん予防ワクチン

今月(12月)の22日に製薬会社からガン予防ワクチンが発売されます。 子宮頸がんの予防ワクチンで、3回の接種で予防ができます。 子宮頸がんの原因の一つにHPV(ヒューマンパピローマウイルス)16型、18型 という発がんウイルスが大きく関係しています。この…

皮ふがん

皮ふがんの代表的な物には有棘細胞癌(ゆうきょくさいぼうがん)、基底細胞癌(きていさいぼうがん)、悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)などがあります。1:有棘細胞癌 扁平上皮癌ともいいます。皮ふの構成細胞である有棘細胞から発生する皮ふ癌の一種…

尋常性ゆうぜい(ウイルス性のいぼ)

尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい) 原因はウイルス(パピローマウイルス)で、皮膚の表面からウイルスが侵入してイボが発生します。 細かい傷ができやすい足のうら、指に発生しやすいですが、どこにでもできる可能性あります。 足の裏にできると「魚の目…

AGA

AGAは男性型脱毛症でAndrogenetic Alopeciaの略です。男性ホルモン(アンドロジェン)が関係している脱毛症です。前頭部、頭頂部に脱毛が見られます。遺伝傾向が関係していることもあります。アンドロジェンは5αリダクターゼという酵素が作用して ジヒドロ…

水いぼ

「水いぼ」は伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)ウイルスという病原菌が原因のイボの一種です。小児にありふれた皮膚感染症です。 いずれ自然に消失するので、治療の必要はないとも言われます。しかし、いつなくなるか分かりませんし、待っている間に…

茶色いアザ

茶色いアザは扁平母斑と呼ばれます。生後すぐから見られる場合や、思春期頃から発生することもあります。色々な形があり、円形のものや、地図状のいびつな形をしたものなどがあります。胸、背中、肩などに太い体毛を伴うタイプはベッカー母斑と言われます。 …

異所性蒙古斑(体の青あざ)

蒙古斑とは殿部の正中にみられる青あざですが、通常就学時までには自然に消失します。異所性蒙古斑とは殿部正中以外に見られる青あざで、多くは自然に消失しますが、成人になっても残る場合があります。 左の写真では肩から手の甲にかけてアザが見られます。…

ケロイド

ケロイドというのは皮膚の一部が赤く、みみず腫れのように隆起した状態で、痛みやかゆみを伴う病気です。 ケロイド体質というケロイドが出来やすい体質と部位が関係します。 原因はニキビや吹き出物、ケガ、手術、ピアスも原因になることもあります。 胸、肩…

ステロイド外用剤について

ステロイドという塗り薬は皮膚の炎症を抑え、かゆみ、赤みを直す薬です。 湿疹、皮膚炎(アトピーも含む)、虫さされ、かぶれ、やけど、ケロイドの治療などに使われます。ステロイドという薬についてインターネットで検索してみると誤った情報が多く氾濫して…

ニキビ治療 その2(光線療法)

ニキビの治療方法で光線療法というものがあります。 ニキビの光線療法は当院ではアイクリアという装置を使用しております。これは近赤外線とブルーライトというそれぞれ波長の異なる光を照射する治療器です。実際照射すると、真夏の太陽の直射日光を浴びてい…

太田母斑(顔の青あざ)

顔面に見られる青あざは太田母斑と呼ばれます。太田母斑 このように通常は顔の片方に見られます。範囲は額、目の周囲、頬に見られます。 生後まもなくから徐々に色がはっきりしてきます。なお、その頃には全く見られず、思春期になってから発生するタイプも…

帯状疱疹(どうまき)

帯状疱疹(たいじょうほうしん)は「胴巻き」という俗称で呼ばれますが、これは体内に残っている「水ぼうそう」のウイルスが再度活動したときに生じる病気です。 水ぼうそうは一回かかると二度とかかることはありません。実は水ぼうそうのウイルスは体内の神…

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングというのは、ある薬剤を肌に塗って表皮細胞を剥離させる治療です。10年くらい前から徐々に広まっていって、一時美肌ケアとしてブームの様になりましたが、現在日本皮膚科学会のニキビ治療のガイドラインにも記載されています。臨床テスト…

フラクショナルレーザー

フラクショナルとは「断片的な」という意味で、一気に広い面積全体に照射するのではなく、患部の皮膚に1ミリ前後のスポットで照射して断片的に穴を開けて治療を行う最新のレーザーです。 今年の8月にテレビ(ザ・ベストハウス)でも紹介され、かなり反響があ…

赤ら顔(毛細血管拡張症)

温度変化で皮膚の血管は収縮したり、拡張したりします。それに伴って皮膚の色も白っぽくなったり、赤くなったりします。これは生理的な現象で、冬場に外気に触れていた部分が室内に入り、室温または暖房で暖まった空気に触れると過剰に赤くなることもありま…

ニキビ治療 その1

ニキビの治療法は沢山あって、それらを組み合わせると相当な数になります。しかもニキビの程度も軽症、中等症、重症とあり、さらに年齢や肌の状態、性別などを考慮しなくてはなりません。また同じ条件の患者さんでも薬の反応は微妙に異なります。ですからあ…

医療脱毛

医療脱毛(永久脱毛)について まず、永久脱毛という言葉ですが、 医学的に永久脱毛というのは脱毛処置を行って6ヶ月以上毛が生えなければ永久脱毛の状態である、となっています。当院で10年前にレーザー脱毛開始して、脱毛が完了した部位に未だ生えてきてい…

わきが、多汗症

「わきが」と「多汗症」は本来別なものですが、色々な雑誌の広告や、ネットに「わきが、多汗症」とひとくくりにしてすべてが手術でなおる、という情報をみかけることがあります。これらを見られた患者さんは「わきが」も多汗症も同じようなもので、同じ治療…

ほうれい線の治療

ほうれい線は注入療法で治療を行います。 注入に使う物質は3つあります。 1:ヒアルロン酸 2:自己脂肪細胞 3:ハイドロキシアパタイト 1:ヒアルロン酸注入注入前 印の位置に注入 注入後3ヶ月 2:自己脂肪細胞注入注入前 注入後半年 ハイドロキシアパ…

まつげの育毛剤(ラティース)

最近まつげの育毛剤が発売になりました。ボトックスを製造販売しているアラガン社の製品です。日本では販売していないため、米国アラガン社から個人輸入して販売しています。 当院でも販売していますが、これは特に診察は必要ありません。 ただし、いくつか…

巻き爪のワイヤー療法

巻き爪の治療法にワイヤーを使う方法があります。すべての巻き爪に適応できるわけではありませんが、手軽にできる治療法です。まずは爪をすこし伸ばす必要があります。伸ばした爪の先端に穴を開けます。 その穴にワイヤーを通して爪の形を矯正します。 手術…

ほくろ除去について

ほくろの除去方法には2通りあります。 1)レーザー治療(炭酸ガスレーザー、Qスイッチレーザー)顔のほくろは大抵のものはレーザーで除去します。 治療前 治療直後:クレーター状のくぼみができます。 これは約2週間でほぼ平らになります。 治療後6ヶ月:…

シミの治療2(レーザー治療)

今回は一般的なシミ(老人性色素斑)の治療についてご説明します。当院ではQスイッチレーザーを使ってシミの治療を行っています。 レーザーにも色々な種類がありますが、シミはQスイッチレーザーという種類を使います。 このようなシミにレーザーを照射しま…

しみの治療1(シミの分類)

シミといっても医学的にはいくつかあります。 1:一番頻度が高いのは老人性色素斑です。 老人とは名前が良くないように思いますが、いわゆる皮膚の老化は意外に早く始まっているのです。紫外線による皮膚のダメージにより発生します。 早い人では20歳代から…

目の「くま」について

目のクマの治療についてご説明します。 一般にクマと言われていますが、3つの状態を指しています。 1:目の下の黒ずみ:皮膚の問題ではなく、皮下の血管が透けて見 える状態です。皮膚が薄い方に多く見られます。2:同様に黒ずみによるクマと解釈されます…

ボトックス注射

ボトックス注射は今や美容の治療として一般的になっており、治療を受けたことのない人も名前は聞かれたことがあると思います。 今回はボトックス注射のご紹介をします。*注射の成分:A型ボツリヌス毒素 毒素、と言うと恐ろしい気がしますが、もちろん治療に…