帯状疱疹(どうまき)
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は「胴巻き」という俗称で呼ばれますが、これは体内に残っている「水ぼうそう」のウイルスが再度活動したときに生じる病気です。
水ぼうそうは一回かかると二度とかかることはありません。実は水ぼうそうのウイルスは体内の神経節というところにわずかに生き残っていて、体調を崩したり免疫力が低下すると潜んでいたウイルスが活動を始めます。
多くの場合は発疹の出る前に痛みが生じます。腕に出る場合は肩こりの様な、腰に出るときは腰痛のような痛みだったり、表面がぴりぴりしたりします。
この時点では発疹がありませんので、わかりにくく専門医でも診断は困難です。
この発疹の特徴は一個一個は小さい水疱で、ある程度集まって出ます。そして痛みを伴います(まれに痛みがない場合もあります)
虫さされの発疹にも似ていることがあります。
水ぼうそうと同じウイルスが再度活動を始めるのですが、再び水ぼうそうになることはなく、ある程度範囲が広くても全身に出ることはありません。
治療は抗ウイルス薬という物を使います。出始めて直ぐ治療を始めると早くなおりますが、
治療開始が遅くなると、2〜3週間かかることもあります。
また、そうなると痛みが長く残る「帯状疱疹後神経痛」に悩まされることもあります。
この病気はウイルスですが、水ぼうそうにかかったことのある人は抗体をを持っているため、うつることはありません。
発疹がぐるっと胴体を1周すると命に関わることがあるのでは、という事を言われる方がありますが、これは俗説であり、そのようなことはありません。