新世代ヒアルロン酸:エセリス

シワの治療での注入療法(filler:フィラーといいます)は20年くらい前からコラーゲンに始まり、次いでヒアルロン酸が約10年くらい前に登場して以来色々と研究開発されてきました。


ヒアルロン酸はコラーゲンに比べてシワを持ち上げる力が強く、コラーゲンより長持ちする、コラーゲンの様にタンパク質が含まれないため、アレルギーが出ないため事前のアレルギー検査が不要であるなど利点が多く爆発的に使われるようになりました。


ただし、実際に使ってみると皮膚の薄い所にはヒアルロン酸は肌になじみにくく、透けて見えたりみみず腫れ状態になることもありました。


そのため、ヒアルロン酸開発メーカーもまぶたの周辺には使わないように通達を出しました。


その後、開発が進み、ヒアルロン酸粒子の大きい物や小さい物と分けて製品が開発され、まぶたの周辺にも使える製品も登場しました。


そのため、徐々にコラーゲンは使用頻度が低くなり、昨年をもってコラーゲンの販売は終了することになりました。


私個人的には薄い皮ふ用のヒアルロン酸よりもやはりまぶたの周辺はコラーゲンのほうが適していると考えていました。

最近評判が高いスイスのアンティースという会社から発売されているエセリスという製品が、まぶた周囲の薄い皮ふにも使えるということでを実際に使用してみました。



















この製品は従来のヒアルロン酸と違って非常に皮膚になじむようにつくってあります。

ですから従来品は皮膚の浅い所にはなるべく入れないように、という注意がありましたが、このエセリスはなるべく皮膚の浅い所に注入するようにという説明があります。

まぶたの薄い皮膚に注入しても全く違和感なく肌になじんでいます。

外から透けて見えたり、かたまりとして触れることもありませんでした。

現在、当院ではシワの治療には全例エセリスを使用しております。




ソフト、ベーシック、フォテリスの3種類があり、部位、シワの程度によって使い分けをします。