麻酔クリーム

麻酔の方法には大きく分けると
1、局所麻酔

2、伝達麻酔

3、全身麻酔

の3通りがあります。


局所麻酔では一般的には注射による麻酔です。手術をする部位にキシロカインという薬剤を注射します。

注射はチクッとしますが、すぐに痛みがなくなります。注射後大体2〜3時間は麻痺した状態がつづきます。

短時間で狭い部分の手術はこの局所麻酔で行います。


最近この局部麻酔の一つにクリームをぬる麻酔方法が使われるようになりました。

10年くらい前からこの麻酔クリーム自体は製造されていたのですが、塗ってから2時間以上待たないと十分な効果が得られないとか、日本では製造されていないため、海外から輸入する必要があり、あまり使われませんでした。

この数年で麻酔薬も改良されて、30分くらいで十分な効果がでる製品が開発されています。
当院でもこの麻酔クリームを使用しております。ただ、やはり日本では製造されていないため、
海外から輸入する必要があるためやや費用がかかるのが難点です。


その他の麻酔で、伝達麻酔という方法がありますが、あまり聞き慣れない言葉だと思います。

これはある神経の根本に注射をして、その神経の知覚範囲に麻酔をかける方法です。

歯科で歯茎に注射するとくちびるが麻痺することがあると思いますが、これは歯茎の奥に上顎神経(じょうがくしんけい)という神経の根本があり、ここに麻酔が浸透すると、神経の知覚範囲であるくちびるが麻痺するという訳です。

まゆ毛の辺りに注射すると額から前頭部が麻痺します。脇の下に注射すると手に麻酔をかけることができます。


局部麻酔と伝達麻酔を上手に併用すると広い範囲の手術も全身麻酔をすることなく行うことができます。