赤あざ(単純性血管腫)
単純性血管腫は皮ふに赤ワインをこぼしたような色のため、ポートワイン母斑とも呼ばれます。
生まれつきのアザで、イチゴ状血管腫と違って色も大きさもほとんど変化しません。
皮ふには毛細血管がありますが、通常は表面から見えることはありません。
ところが生まれつき毛細血管が太くなっているため、赤あざとなります。
この写真はダーモスコープという装置でアザの部分を拡大してみたところです。
治療はレーザー治療で、パルス色素レーザーという装置を使います。
現在山陰地方で、このパルス色素レーザーを使って治療を行っているのは当院と島根大学だけになります。
治療の痛みは、輪ゴムを強めに弾いた時の痛みに似ています。
色が濃いほど痛みが強くなります。
顔は麻酔をしてから治療を行います。
大人では局部麻酔を行います。子供では局部麻酔は危険ですし、動きますから
全身麻酔で寝てもらって治療を行います。
治療後は一時的に内出血を起こすため、紫色になります。
レーザー装置はずいぶん進歩して10年前の装置は今よりもっと痛かったですし、治療後は出血したり、水疱ができたりでしばらく通院の必要があり、
お風呂にも入れませんでした。
しかし、当院で使用している最新の装置では水疱も出血もしないため、当日でも入浴はできますし、顔だと翌日から化粧もできるようになっています。
治療効果も高く、以前の装置では無理な場合でも治療効果がでるようになりました。
ただし、一回では消えないので、3,4ヶ月毎にくり返し治療を行います。
回数はそれぞれですが、少なくとも3回は必要で、色の濃い場合や、皮ふの厚い部位だと
10回以上かかることもあります。