二重まぶたの手術方法について

二重まぶたの手術方法には二通りの方法があります。

1:埋没法

埋没法というのは髪の毛と同じくらいの細い糸をまぶたに埋め込む(埋没させる)手術方法です。

いわゆるプチ整形という言葉が使われ、一般的にもこの埋没方法が広く浸透しているようです。

しかし、この埋没法には最大の欠点があることは意外と知られていないようです。

いつかは糸の効力が無くなり、一重に戻ってしまう可能性があるという点です。

特にまぶたが厚い人にはあまり向きません。
厚い=脂肪の多いということなので、脂肪の弾力で糸が外れてしまうことがあります。
また、皮膚にタルミがある場合も糸が安定しにくく、これも外れてしまう原因になります。
ですから全てのまぶたにこの方法が適している訳ではありません。

また、皮膚が薄すぎると糸が透けて見えることもあります。

糸という異物が入っているため、露出したり、感染を起こすこともあります。

これらは技術の問題ではない部分があり、どんなベテランの医師がやってもこれらのリスクを避けることはできません。

この方法の性質上、後戻りしないことを保証できないものです。

ですから、この埋没法を選択する場合、これらの合併症を十分理解してもらう必要があります。

ところが、他院で埋没法を受けられて元にもどったと言って受診される方に、これらの事が術前に説明されていないことが割と見受けられ、こちらが驚いてしまいます。

長期の経過を見ると優れた方法とは言い難いのが現実です。外れなくする術式の工夫は色々とされていますが、完璧な方法はありません。


2:切開法(部分切開法)

せっかく手術して二重にしたのに、元に戻っても良いと思われる方は無いと思います。

この方法であれば、埋没法の欠点である一重に戻るということはありません。

少々腫れは続きますが(個人差があり、1週間から2週間で完全に腫れは引きます)

長い目で見ると、こちらのほうがトラブルはありません。

まぶたの中央辺りを15ミリ前後切開します。中央15ミリですから、目頭、目尻には傷跡は出来ず、傷跡は二重のラインに一致していますから、不自然な外観は一切ありません。

この方法であれば、まぶたの厚い場合でも皮膚が薄くてもどんなまぶたでも対応できます。


どちらを選択するかは両方の術式を十分ご理解の上決めていただきたいのですが、病院によってはどちらかの方法を強く誘導するような術式の説明がされていて誤った理解で術式を選択されているのが、残念な事です。