アクアミド(非吸収性ヒアルロン酸)合併症

ヒアルロン酸注射には吸収性のものと非吸収性のものがあります。



通常は吸収性のヒアルロン酸が使用されます。

数ヶ月から数年で分解吸収されてなくなります。

しわ取りに使用するものですから、吸収されると再びシワが出現します。



それに対して非吸収性のヒアルロン酸は半永久的に残ります。


このような話だと、吸収性のものより非吸収性のタイプの方が良いように思うかもしれません。


しかし、それはとんでもない話です。

取り返しのつかない合併症が待っています。


非吸収性のヒアルロン酸にはアクリル粒子が含まれています。これは溶けることがありません。

このアクリル粒子が異物として皮膚内に残り、異物肉芽腫を形成します。

要するに、皮膚に硬いしこりが出来て、でこぼこになります。

こうなると手術で摘出するしかありません。


さらに怖いことが…。

このアクリル粒子は注射部位を超えて徐々に周辺皮膚に広がってきます。


摘出した腫瘤を顕微鏡でしらべると、アクリル粒子(白いつぶつぶ)が見られます。

当院に受診された患者様です。11回目の手術時の写真です。



某クリニックで額、眉間に注入を受けて数年経過して徐々にしこりができて受診されました。

「目に見えるしこり」以外にも触ると沢山しこりがあります。

当院初診より現在7年経過して11回手術を行っていますが、取っても取っても次々出てきます。

まだまだ終わりが見えない状況です。



ネットで検索してみると、平然と「良いもの」のように記載して、これを使って治療を行っているクリニックが沢山あります。

ちょっと信じがたい話ですが、事実です。アクアミドで検索する推奨するクリニックが沢山出てきます。

当院の患者さんは「シワ取りの注射を受けた」というだけで、どんな注射を受けていたかご存じありませんでした。