肝斑(かんぱん)
数年前から肝斑(かんぱん)というシミの飲み薬が発売され、テレビコマーシャルで放送されています。
成分はトラネキサム酸というものです。
確かに効果はあります。当院でも肝斑の治療としてこの薬を処方しております。
しかし、落とし穴がいくつかあります。
まずはそのシミが肝斑かどうかという問題です。違うシミに使用しても効果はでません。
レーザー治療をしないと効果がないシミに対してトラネキサム酸だけ内服してもほとんど効果はありません。
また、肝斑の悪化要素として紫外線、摩擦が上げられます。
スキンケアの仕方が重要で、内服だけでは良くならないのです。
また、洗顔の仕方、化粧の仕方も治療効果を上げるのに重要な要素となっています。
間違ったスキンケアの方法ではいくら効果のある薬を使っても
改善どころか悪化していく、ということも少なくありません。
シミが濃くなってきた、と言う方は、もしかしたらメークを落とすとき、洗顔をするときゴシゴシとこすっていませんか?
擦っていない、と言われる方も意識して、そっと泡だけでなるべく肌に触れないようにやってみて下さい。
あるシミ治療の本に「化粧を丁寧に擦って落とすくらいなら、落とさない方がシミは濃くならないし、むしろしっかりと落とす事(擦る摩擦)での害の方が大きい」と書いてあり、その上でトラネキサム酸の内服をさせることで治療効果を上げています。